激愛
「おい!喜一しっかりしろ!聞こえねえのか?言え!誰がお前にこんなこと!」




龍さんの胸のなかの喜一君はぐったりとしたまま龍さんの声には無反応



喜一君は顔は見る影もなく腫れあがり制服はぼろぼろ



手からは切り傷なのか血が止めどなく流れていた



全身を殴られたり蹴られたりしたのは一目瞭然



一体誰がこんなひどいことを?




そんな中一人の黒髪の小さな男の子がぽつりと口を開いた



「俺、溜まり場の入り口で煙草吸ってたら突然喜一さん現れて・・・・俺びっくりして・・・見たら全身傷だらけで腹押さえながらここまで歩いてきたみてえで俺驚いて駆け寄ったらその場にばったり倒れて・・・」




「喜一・・・何か言ってたか?「ちょっと待って!」」



あたしの声によほど驚いたのか皆が一斉に振り返った



みんななにやってんのよ!そこでああだこうだ言ってる暇があるんならお医者様に連れてかないと手遅れになるじゃない!



この時のあたしは必死だった、さっきまであたしとにこにこ笑って話していたひとがこんな状態になるなんて・・・



助けないと・・・・いや、助けなくちゃいけないんだ




「瞳・・・・お前・・・」



「そんなことより喜一君の手当てが先でしょ?龍さん救急箱は?それと念のためお医者様に連れてったほうがいいと思う頭でも打ってたら大変だし・・・」




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