激愛
それから間もなく石崎さんと呼ばれるお医者様が神龍の溜まり場に到着



簡単な往診の後自分の病院に喜一君を車で連れて行った



なんでも神龍のOBらしく現在はお医者様をしているらしい



だから神龍の人達になにかあったりするとすぐに駆けつけてくれるお抱え医者のようになっているんだとか



石崎さんは入って来るなりあたしの姿を見つけて物凄く驚いた顔をしていたけど・・・・




「おいおいおい!ここに女の子がいるなんて俺は聞いてねえぞ!それもめちゃくちゃ綺麗じゃねえか?一体誰の女だ」



そんな興奮した面持ちで話していたけど喜一君を見るなりその笑顔は消え去りあっという間に医者の顔になったのは流石



「見たとこ骨に異常はなさそうだが念のため検査するから2~3日検査入院だな、あと手は思っていたよりも深いから縫わないと駄目だぞ!それでこいつの手当ては誰がしたんだ?」



「あ・・・あたしが」




ぼそっと答えて手を挙げるとあたしの頭をくしゃっと撫でる石崎さん



「どうりで綺麗だと思った、ありがとな・・・おまえら姫に感謝しろよきちんと止血してあったから喜一は大丈夫だ、まあ命に別状はねえから安心しろ、じゃあな」



そう捨て台詞を吐くとあたしの頬に暖かいものが触れる



ちゅっと響くリップ音と共に石崎さんは去って行った・・・・え?今ほっぺにキス?



キスしたよね?呆然と固まっていると傍らにいた龍さんがあたしの頭を軽く叩いた











< 165 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop