激愛
「信吾、その写真撮った奴と喜一を襲った奴・・・・おそらく同一犯じゃねえかと俺は思うんだが違うか?」




「うんおそらく龍さんの言うとおり同一犯だと思うけど、ちょっと待った!」




「何だよ信吾!「瞳ちゃんにそのこと話してもいいの?恐がらせるだけなんじゃ・・・」」



信吾君はあたしの方をちらりと一瞥すると心配そうにそう答えた



「信吾、恐がらせたくない心配させたくないそう思って言わないのは俺は間違いだと思う」



「で・・・でもさあ!「何も教えてもらえずに拉致られたり喧嘩に巻き込まれたりするほうがよっぽど怖いって龍は言いたいんだよ」




矢島さんが伏し目がちにそう答える



隣に座る龍さんは腕組みして前を見据えたままはっきりと答えた



「信吾・・・俺は瞳の雇い主だ、責任がある・・・だから全力で瞳のことを守る必要がある!全力で守るから瞳も自分の身は全力で守れ!そう言いたかっただけだ」




龍さんがそう言うと再び視線がパソコンの画面に行く



これを撮ったのは一体誰なんだろう




何の目的で?理由はわからないけど危険な状態なんだということはわかったように思う



龍さんの言うとおり怖がらせるから・・・心配させるからと黙っていられるのは嫌だ



あたしに何が出来るかわからないけど知ってるか知らないか・・・・



それは大きな違いがある、あたしは溜息を付きながら姫になることの大変さを実感していたのだった
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