激愛
「誠二!あんたちゃんと瞳のこと守れるんでしょうね~何かあったらタダじゃおかないから」



「は?ちゃんと守るから心配すんな!お前はいいから帰れ!じゃあそろそろ行こうか・・・」




「桃ちゃん!じゃあまた明日~」 「うん!バイバイ!誠二頼んだわよ~」




ひらひら手を振って教室を後にする・・・・あたしは目立たない様にそそくさと教室を足早に駆け出した




すると裏門に止めてある黒塗りの車に早速乗り込むと運転手さんに誠二君はお願いしますと一言伝えていた



「瞳ちゃん俺はバイクだからまたあとで・・・・」



そう言ってドアを閉める誠二君、なんでも車に乗れるのは幹部以上の人だけ



誠二君はまだ入って間もない為乗れないらしいのだ



暴走族も色々序列みたいなのがあるんだな・・・まるでサラリーマンみたい



そんなことを思って一人の車内で目を閉じる



今日が何事もなく平和でありますように・・・・心の中でそう願いながらぎゅっと手を握りしめた



神龍の溜まり場にあっという間に着くとゆっくりと深呼吸しながら車から降りたあたし




そんなあたしは毎日注目の的だ、軽蔑、嫉妬、憧れ、色々な感情がせめぎあう



みんなの注目を浴びながら二階へ行こうと歩みを進めているとメンバーの一人が突然あたしの腕を掴んだ



それは視線だけで射殺せるんじゃないかと思うような瞳、決して歓迎しているんじゃない



これは敵意を持っている瞳・・・・縫い付けられたように身体が凍りついた







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