激愛

すると何処か遠くからバイクの音



「・・・・誠二か」




ぽつりと一言呟くとあっという間に目の前に滑るように止まったバイク



ヘルメットをはずすとあたしの顔を見るなり背負っていたリュックを差し出す誠二君



「瞳ちゃん！コンビニ寄って来たんだけどさアイス沢山買って来たからよかったら食べてよ・・・・ってあれ？みんなどうしたんだよ」




辺りを見回してなんだか空気の違いに気付いた誠二君



それを見ていた龍さんはふっと苦笑いを浮かべていた




「瞳・・・・二階行ってアイス食ってろ」



「え、で・・・でも」　




「心配すんな・・・俺がなんとかする「龍さん！その女が来てからなんすよ」




「闇討ちが続いてメンバーがやられだしたのはその女がここに来てから・・・おかしいと思わないんすか？」




「お前らは瞳が黒覆面の集団となにか関係があるとでも思ってんのか？」



「龍さん・・・・ちょうど溜まり場に来た日から喜一さんが襲われてちょっと偶然とはいえ出来過ぎてるような気がして・・・」




赤髪の男の子はそう言い放つと言葉を濁して黙りこくってしまった