激愛
「ショックっていうか・・・悔しいよ、喜一君とかは知りあってまだそんなに経ってないけど
あたしは友達だと思ってるし、そんな大切な友達が寄ってたかって一人でいる時を狙ってだなんて・・・許せない」



「瞳・・・・・」




「皆もどこの誰だかわかんないからイライラしてるんだと思う、尚更偶然とはいえあたしがここに来てからメンバーが狙われ出した・・・・あたしが関係してるんじゃ?って思いたくもなると思う・・・で、あたしちょっと思いついたんだけど」




自分でも無謀な提案だと思う・・・・それくらいわかってるつもり



いや・・・実際竜谷高校に足を踏み入れたことがないからそんなことが言えるんだと思う



あたしの言葉を聞いた龍さん始め誠二君はもちろんメンバーみんなは呆気に取られていた




「瞳・・・・今、なんて言った?」



「だから、あたしが竜谷高校に潜入して調べてこようと思ってんだけど・・・・駄目?」




そう一言言った瞬間の皆の顔・・・・なかでも龍さんのあたしを見つめる顔が忘れられない



みるみるうちに眉間に皺が寄り、まるで般若のよう




あたし、なんかまずいこと言ったかな?



「瞳・・・・ちょっと来い!お前ら総が来たらすぐ二階に来いって言っとけ!」



「ちょ・・・ちょっと何よ!痛い・・・・痛いってば」



突然あたしの腕をぐいぐい引っ張り二階の幹部部屋へ繋がる階段を上る龍さん




残されたメンバーの龍さん!と叫ぶ声だけが倉庫に響いていた
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