激愛
く・・・・苦しい!息が・・・・!



龍さんの胸を弱々しく叩くとそれに気が付いた彼は名残惜しそうに唇を離した



「はあっ・・・・・」




思わずそんな息が漏れると目の前に居た龍さんがあたしの髪を撫でている



ちらりと彼を見つめるとさっきとは打って変わって優しそうな瞳を浮かべているのに気付く



どきっと心臓が波打った・・・・あれ?これってなんなんだろう



あたしってば無理矢理ファーストキス奪われたってのに・・・なんで?



「悪かったな・・・でもあの高校に行くってことは連れ込まれて突然犯されるってこともありなんだぞ」




えっ・・・・犯される?もしかして学校内でってこと?




「瞳、男を舐めんなよ・・・こんな細い腕折ろうと思えば簡単だ、とにかく俺が言いてえのはこうして襲われそうになっても瞳は抵抗できねえだろってことを言いたかったんだ」




「で・・・でも!「黙れ!今度この話をしたらキスだけでは済まねえと思え・・・いいな」



そう言ってゆっくり起き上がると何か思い出したように龍さんは振り返った



「瞳、お前キス初めてだろ?」   「・・・・は?な・・・なんで」




思わず後ずさりするあたしの頭をくしゃっと撫でる龍さん、その仕草に胸が高鳴った




「お前のはじめてのキス無理矢理奪って悪かったな」





そんな捨て台詞を吐いて部屋を出て行く龍さんを嫌などころか淋しいと思う自分がいた


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