激愛
このまま瞳と生まれたままの姿で愛し合いたい・・・・



男ならそんな欲求がふと頭を掠めるほどこいつは潤んだような瞳で俺を誘う



本人はそんな気は微塵もないようだが微かに震える躰を感じてぐっと我慢する




俺は理性を必死で働かせて瞳に言葉を浴びせていた




「竜谷高校に行くって言ったことだ!一体どういうつもりだ?お前はあそこがどういうところだがわかって言ってんのか」




瞳の細い腕を掴んで組み敷いたまま叫んだ俺に驚いたようにぽつりと呟く



何かせずにはいられない・・・・そんな瞳の言葉に一瞬俺の心が揺らぐ




でもここで揺らいでいてはどうしようもない、あんなところに行かせる訳にはいかない




掴んでいた細い腕に力を込めると俺は呟いた



「ほら、抵抗してみろよ瞳みてえな女が竜谷高校に行くってことは狼の群れに兎を放つのと同じこと・・・・」




瞳の痛いという声が耳に響いていたがそんなものを忘れるほどだった



唇を合わせた瞬間俺の理性はぶっ飛んだ、俺は噛みつくようなキスを繰り返す



瞳の甘い声が耳に響いてこのまま離れたくないという思いで唇を合わせる




そんな時弱々しく俺の胸を叩く瞳に気付いて名残惜しそうに唇を離した



潤んだ瞳で俺を見つめるこいつに愛しさが増す・・・・このまま抱いて居たいという思いを心に封じ込める





俺は自分の瞳に対する熱い思いにまだ気付いてはいなかった












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