激愛

第１６章

放課後いつものように荷物をまとめて帰ろうとするとなにやら廊下が騒がしい



ふと見ると壁に寄りかかりこちらを見ている長身の男性ひとり



そんな姿もイケメンは絵になるな・・・なんてことを思いながら眺めているとあたしを呼ぶ声




「瞳・・・！帰るぞ、早く来い」



不機嫌そうにあたしを呼ぶ声に周りの女の子の歓声が聞こえる



え・・・？なんでまた今日は教室まで来てんの？ありえない、ありえないんですけど・・・



「ちょ・・・ちょっと瞳！龍一さんの直々のお迎えなんて・・・早く行きなよ！」



「ああ・・・・うん」　　「なにしてんのよ！待たせちゃ悪いじゃんきゃあ今日もかっこいい
早く早く～」




興奮気味の桃ちゃんと男子の龍さんを見つめる尊敬と憧れの眼差しを背に受けて教室を出る



いつもは校門の外で待っててくれるのに今日はなんでまた教室まで来たんだろ？



「もたもたすんな・・・・さっさと行くぞ」



「あ・・・・うん、ねえなんでまた今日は教室まで？」



「あ？俺が来たかっただけだけど？悪いか？」　　「そんなことないけど・・・」



「今日は大事な話があるし逢わせたいやつがいるから俺が迎えに来た・・・」




逢わせたい奴・・・・？誰なんだろ？疑問を抱えたまま着いた先はバイク置き場




大きな黒いバイクを前にするとひょいと渡されたヘルメットに驚きを隠せなかった