激愛
「おい!ちゃんと掴まってねえと振り落とされるぞ」



龍さんはそう言ってバイクに乗り込むと慣れた手つきでヘルメットをかぶった



「あ・・・うんわかった!」



恥ずかしさはマックスだったけど背に腹は代えられない



振り落とされて大けがなんて洒落にもなんないし・・・・



あたしは龍さんの腰に腕を回す、びくっと彼が反応したような気がしたけど気のせいかな



バイクはゆっくりと動き出し気持ちの良い風が頬を過る



思っていたよりも安全運転な龍さん、初めてのバイクはとても気持ちがよくて暖かな龍さんの背中のせいなのかとても快適だった




あっという間に着いてしまった倉庫にもっとバイクに乗っていたかったなと思うほど短いドライブ



そんなあたしの気持ちに気が付いたのか薄ら笑みを浮かべる龍さん



「なんだよ?バイク嫌だったのか?」 「ううん・・・嫌じゃないよ凄く気持ちよかった!バイクって楽しいね」



「そうか・・・今度また乗せてやる」



あたしの頭からヘルメットをはずしながらそう答えると龍さんの背後からばたばたと誰かが駆け寄ってきた



何事かと振り向くとピンクの花柄のワンピース姿の美少女



長い黒髪をなびかせてモデルさんかと思うほどの長身、優に170センチは軽くあるかも




そんな美少女が龍さんに駆け寄ると突然抱きついて熱い抱擁・・・・





え・・・誰?なんでここに女の子?
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