激愛
「え?も・・・もしかしてつーくん?あの色白で可愛かったあのつーくん?!」



あたしがそう言葉を発すると膝に乗せていた彼女をそっと下ろす



ゆっくりとあたしの傍に駆け寄ると頭をくしゃりと撫でた




「あたり・・・・あの泣き虫坊主の翼だ、驚いたか?」



「え・・・でも待って確か苗字が違うよね?」




つーくんの苗字は確か安西・・・翼?だったはず




「あ~俺の両親あの後離婚して俺は母親のほうに引き取られたから今の苗字は母親のほうのなんだ」





「そ、そうなんだ・・・・なんか変なこと聞いてごめんね」



「っていうかそんな顔すんなよ!俺はどんな姓を名乗っても翼であることには変わりない」




そう答えるつーくんに少しほっとした、なんだか聞いてはいけないことを聞いてしまったような気がしたから・・・



背が高くなって見上げるほどになってしまったつーくんに思わす微笑んだ



すると隣から大きな咳払いが聞こえる



ちらりと見ると秀一君の瞳が詳しく説明しろ!って言われているような感じがしたので簡単に説明した




でも説明している間、あたしはつーくんの彼女の存在をすっかり忘れていた




そんな彼女が唇を噛み締めてあたし達を見ていたなんて思ってもいなかった
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