激愛
しばらくは親子ふたり穏やかな日が続く



生活は決して楽ではなかったけれどお母さんとふたりつつましく暮らしていた



学年が上がるにつれ家事も色々なことをこなせるようになり料理のレパートリーも広がる



掃除洗濯そしてお料理、お母さんは瞳にばっかり負担を掛けて申し訳ないっていうけど・・・



あたしが家事を頑張る理由・・・・それはお母さんの顔色がこの頃凄く悪い事



倒れるんじゃないかって心配でならなかったけどお母さんは仕事を休もうとはしない



だからあたしは学校の勉強も家事も精一杯頑張った



でも、家のことを頑張ると放課後に友達と遊んだりすることがめっきり減ったあたし




友達の中にはあたしの両親が離婚したことをこそこそと言う子がいたりするけれどあたしは見て見ぬふりをする




言いたい人には言わせておけばいいし・・・・




いちいち気にしてたなら身が持たない!



そんなことを思っていたからなんだろうかこの頃から変な手紙や上履きが無くなったりすることがしばしばあった



体操着が無くなったり教科書が破かれていたり・・・・




はあ~体操着って結構高いんだよねお母さんになんて言えばいいんだろ




そんなことを思っていると下駄箱の傍に親友の美香ちゃんの姿を見つけて思わず駆け寄った
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