激愛
「だからまだもう少し「駄目だって言ってんのがわかんねのか?この話はもう終わりだ!ほら隼人が泣いてるぞ、腹減ってんじゃねえのか」



「あ~もう!話の途中なのに!隼人お腹空いたの?おむつかな~ちょっと静かにしてくれると嬉しいな」



あたしは泣き出した隼人を寝ていた布団から抱き上げるとあやし始める



隼人を抱っこしたまま龍さんの所に再び行くともう帰り支度をしていて黙りこくったまま



「龍さん・・・・あたしもうちょっとだけ竜谷で調べたい」



「・・・・・」



「龍さん、「くどいぞ・・・・俺はもう調べんのはいいって言ってんだから諦めろ、じゃあな」



「ちょ・・・ちょっと龍さん!!」



ばたんと小気味よく閉まるドアの音



ひらひらと手を振り、後ろを振り返りもせずに帰って行く龍さん



毎日ではないけどここに寄る時は隼人の頭を撫でて必ずと言っていいほどニッコリ微笑む龍さん



その日は何も言わずに帰ってしまってそれから今日の引っ越しの日まで顔を合わせていない



なんだか気まずくって龍さんもあたしを避けるから自然と避けちゃう感じだし



だって心配してるのはわかるけどあたしの気持ちも少しは解ってほしい



行っちゃだめだって一方的に言うのって・・・・あんまりじゃない?





それにもう少し調べれば何か解るかもしれないのに

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