激愛
「じゃあ龍一君瞳と隼人のこと宜しく頼むよ」



「はい、大丈夫です俺が二人のことしっかり守ります」



マンションの前に停められているタクシーの傍でそんなやり取りをしているのは神龍の次期総長様龍さんとあたしのお父さん



龍さんのマンションに荷物を運びこんだけど一緒に生活を始めるのは今日から・・・



お父さんが海外にいく今日までは自宅マンションで三人で過ごした



あたしは学校があるし龍さんももちろん学校、隼人は通いの家政婦さんに少しでも慣れさせる為数日前から来てもらっている



なんだか二人のやり取りを聞いてると婿と義父の会話を聞いてるみたいって思うのは気のせいかな?



ふたりのことを守るって・・・・そんな言葉を言われると悪い気はしない



それよりも守るって一体何から?龍さんにとってあたしと隼人はお父さんの海外転勤が終えるまでの同居人でしかないのに



「瞳、生活費は月末に振り込むから安心しなさい・・・龍一君は家賃はいらないって言ったんだがそんな訳にもいかないから龍一君の口座に振り込むように手続きはしておいた・・・何かあれば時間に関係なく連絡しなさい、いいね?」




お父さんはそう一気に話すと抱っこしている隼人の頭をくしゃりと撫でた



大きなトランクを運転手さんが車に乗せるとお父さんは車に乗り込む



なんだか無性に淋しさが込み上げてきてたまらなかった



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