激愛
「おい瞳、持ってる荷物寄越せ」



「へ?あ・・・うん、ありがと」



「下でもう車待たせてあるからもう行くぞ」



そう言いながら隼人のお出かけバックをあたしから受け取ると肩にひょいとかけて出ていく龍さん




あっという間の早業に呆気に取られながらも急いで後を追った



車に乗り込み隼人をチャイルドシートに乗せる



最初に乗せた時はかなり嫌がっていた隼人だけど心を鬼にして無理矢理乗せていた




だってわざわざ龍さんが用意してくれた物だし無駄には出来ない



口は悪いし俺様な彼だけど隼人のことを本当に考えてくれているのがわかる




だって、龍さんは隼人が来てからは煙草を吸っていないのをあたしは知っている



どうしても吸いたくなる時はベランダで吸っているのをあたしは知っているから・・・




龍さん本人は気付かれていないと思っているようだけどね



そんな優しい心遣いにちょっとぐっときたりする



龍さんには心から感謝してる・・・そんなこと本人には言ったことないけど



助手席に座る彼をちらりと見つめてそんなことを思っていた
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