激愛
第23章
何がどうしてこんなことになったんだろう



いつの間にかあたしを覆いかぶさるようにして見つめる龍さん



片手であたしの腕を掴んだまますっと頬を撫でるその仕草にぞくりと全身が波打った



い・・・いけない!このまま流されちゃいけないよね



なんかこのままの流れだとあたし龍さんに食べられちゃう感じ?



そ・・・そんなの!あたし、龍さんのこと嫌いじゃないけどまだこの気持ちが恋なのかどうかは定かではない




そんな曖昧な気持ちで・・・・そういうことするのは良くないと思うんだよね



「りゅ・・・・龍さん!ちょ・・・ちょっとどいて!離れてってば!」



いくら胸を押してもびくともしない彼をあたしは再び睨み返した



「・・・それで睨んでるつもりなのか?俺からすれば瞳が誘ってるようにしか見えない」




「さ・・・誘ってなんか!っていうかなんでこんなことするの?あたしのことからかってんなら他をあたってよ」




「からかってねえし・・・・他をあたれと言われても俺には今付き合ってる女はいねえ、いるとすれば親父が勝手に決めた顔も知らねえ婚約者がいるってくらいだが・・・」




こ・・・・婚約者?!今婚約者って言ったよね?




龍さんって婚約者がいるの?親が決めた人って言ってたけど・・・・それじゃあたしがこうして一緒に暮らしてるの凄いまずいんじゃ?




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