激愛
部屋のドアが閉まると嘘のように静けさが襲ってきて聞こえてくるのは隣で寝ている隼人の寝息だけ



ほんのり顔を赤くして薬が効いたのか深い眠りについている隼人の頬にそっと触れた



大きな声で龍さんと話していても起きる気配のなかった隼人に苦笑いを浮かべる




「龍さんってばどうしちゃったんだろうね・・・・」



隼人の汗ばんだ額に張り付いた髪をそっと撫でる



無意識に龍さんと触れ合った唇に手がいく



思い出すだけで顔に熱が集まるのが自分でも解る



龍さん・・・・なんであんなこと?




でも、少しも嫌じゃなかった



出来ることならずっと抱きしめていてほしかった




でもそんなことを思うってことは・・・・龍さんのことが好きだってこと?



あたしが龍さんを好き?



なんだ簡単なことなんだあたし龍さんを好きなんだ!




だから嫌じゃないんだ・・・・好きだから、好きな人に求められるのはなによりも嬉しい




でも、龍さんの気持ちは?心は今何処にあるんだろう










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