激愛
「瞳、お母さん働こうと思うんだけどどうかな?」



「え?お母さん働くの?」




「うん、お母さんねこの間偶然中学の時の同級生とばったり会ってねその人弁護士さんしてて
そこの事務員をしてみないかって話になって・・・・瞳どう思う?」




「いいんじゃない?あたしももう二年生だしお母さんがいなくても宿題もちゃんとやれるし
大丈夫だよ!」




「本当に大丈夫?まあパートだからそんなに遅い時間の勤務はないけど・・・・でも」





お母さんはあたしを心配そうに見つめている



あたしはそんなお母さんに心配をかけたくなくってにっこり微笑んだ




「大丈夫だよ!心配しないでお母さん!そんなに遅くはなんないんでしょ?あたしが学校帰って来るまでにはいる?」




「8時30分から2時までの勤務だから大丈夫、瞳が帰って来るまでにはお母さん帰ってくるから・・・・」




「わかった!お母さん頑張ってね」




あたしがそう言うとにっこり微笑んだお母さん



時間が巻き戻せるならこの時のあたしに言ってやりたい




お母さんが働くなんて嫌だよ!そう言わなくちゃ駄目!でももう遅い





そんな幸せな日々が崩れていってるなんてことをこの時のあたしはまだ知らなかった




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