激愛
あっと思った時には既に遅く再び羽交い絞めにされたあたしの頬には冷たいナイフが当てられていた




こ・・・・この男!ナイフなんか持ってたの?っていうか卑怯極まりないし




ナイフ使うなんてありえない!喧嘩するんなら素手で戦いなさいよ




あたしはナイフを突きつけられた恐怖も確かにあったけれど怒りのほうが勝っていて無意識にぎゅっと拳を握りしめる




そんなあたしに気が付いた総一郎さんはぴたりと動きを止めた



「おい!神龍の総長さんよ~この女の綺麗な顔に傷が付いてもいいのか?」




「くっ・・・・てめえナイフなんか持ってたのか、くそっ」




「大人しく俺たちに殴らせろ、決して抵抗すんじゃねえぞ俺たちの気が済んだら解放してやるがどうだ?」




男達は総一郎さんの前にたちはだかるとそんな理不尽な願いを言ってきた



要は気が済むまで殴らせろってこと?そんなの絶対駄目




じゃあ・・・・一体どうすれば?どうすればいい?




考えろ、考えるのよ!考えに考えた挙句思いついたのは・・・・・




「あーーーーっ!おまわりさーーーん助けて!助けてください早く!」





気が付いたらありったけの勇気を振り絞って叫んでいるあたしがいた
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