激愛
総一郎さんの温かさがじんわりと身に染みる



今頃総一郎さんが居なかったらと思うと身震いがしてならない



あ・・・っそういえばあたし総一郎さんにお礼も言ってないよ!




もう!本当に馬鹿なんて抜けてるんだろ



「総一郎さん!あの、あたしお礼も言ってなくて・・・あの助けて頂いてありがとうございました総一郎さんが居なかったら今頃どうなっていたか」




「本当だよ、気晴らしに散歩に出てきて本当によかったでもこの公園は昼間と夜の顔は全く違うから気をつけてよ?それよりさっきの話だけど」




さっきの話・・・?もしかして龍さんの婚約者さんのことかな




考えあぐねていると総一郎さんが何時になく真剣な瞳で言葉を放ってきた



「ふっ・・・・瞳ちゃんが考えてることであたりだよ」



「えっ・・・?」




な、なんでわかったの?総一郎さんってもしかしてエスパー?



いや!あたしって考えてることすべて顔に出てたりするの?それはそれで恥ずかしいんだけど




「くくっ、瞳ちゃんすべて声に出てるしっていうかここで話してるのもなんだから俺がマンションまで送ってくよさっきみたいな奴に絡まれて又何かあったら龍に申し訳ないし、話は歩きながら・・・ね?」




そう言って急遽送ってもらうことになったあたしは思いがけず龍さんの辛い過去をほんの少しだけ総一郎さんから聞くことになった
< 305 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop