激愛
「でも、何の連絡もなしに突然訪問するのは彼女の癖みたいだね」



「ふふっ・・・そうですね龍さんの所にも突然だったみたいだし、困った人ですね」




「まあ、それだけだったらいいんだけど瞳ちゃん・・・響子さんには気を付けて」




「え?・・・・気を付けてってどういう「ああいうお嬢様は性質が悪いってことだよ」」




総一郎さんは隣を歩きながらそう答えた




柔らかそうな黒髪をかきあげる仕草がなんだかとっても色っぽい




多分普通の女の子だったらそれだけでイチコロなはず




イケメンはある意味罪なのかもしれない



でも、それを言ったら美人もある意味罪なのかも・・・・




それは婚約者である響子さんも・・・・あれだけの美人だもん周りの男がほっとかないはず



あたしに対しては初対面なのにもかかわらず随分威圧的だったけど



「蝶よ花よと育てられてきた松上商事のお嬢様、自分の思い通りにならないと気が済まない!
噂によると遊びもなかなか派手らしいから・・・そんなお嬢様が自分の婚約者と暮らしてる女の子を黙って見ているはずがない」



真剣な眼差しであたしを見るとそう言い切った総一郎さん



黙って見ているはずがないって、それってあたしに何か危害を加えてくるってこと?
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