激愛
「なにそんなに怒ってんだよ?瞳ちゃんは龍の女でもなんでもないんだから別にちょっと触る位いいだろ?」




「な、なんだと?!総・・・お前」




「何があったか知らないけどそんなに大事ならしっかり守れよ!それにもし、自分のものにすんならお前の身辺をちゃんと綺麗にしてからにするんだな」




総一郎さん?龍さんの身辺って・・・・一体なんのこと?



なんだか意味が呑み込めず固唾を飲んで二人を見つめていると再び総一郎さんの声



何時になく真剣な眼差しの総一郎さんと龍さんに妙な緊張感が走った




「身辺って・・・・なんのことだよ」




「あの女どうにかしとかねえとなにするかわかんねえぞって言ってんだよ」




・・・・?あの女?総一郎さんの言ってるあの女って?



もしかして龍さんの婚約者さんのこと?



なにするかわかんないってあの人が誰かに危害を加えたりするの?



それはあたし・・・?もしや龍さんに?




「瞳・・・・帰るぞ!総、あいつのことは俺がなんとかする今日は悪かった・・・・又連絡する「ちょ・・・ちょっとまっ」




それだけを一言呟くとあたしの手をぐいぐい引いて足早に歩き出す龍さん




龍さんに握られた腕がなんだかとても熱くて足がもつれるように歩いているあたし





あたしは振り返ると総一郎さんに手を振ってその場を後にした










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