激愛
目を離さず見つめる瞳が微笑んでいるように思う




口角を上げてにやりと不敵な笑みを浮かべた彼




そんな龍さんにどきっとしてしまうのはあたしだけじゃないはず




どきどきしていたのもつかの間暖かい手があたしの頬を撫でる様に滑る




それだけであたしの心臓は破裂しそうな位




そんなあたしの心の中を見透かすように龍さんは耳元でそっと囁くように話し出した




「てめえが俺の婚約者?笑わせんじゃねえぞ・・・・」




龍さん・・・・・?




視線があたしの瞳を捕らえて離さない、縫い付けられたように動けないままのあたしを龍さんの手がそっと抱き寄せる




え・・・・?龍さん何を?



恥ずかしさが込み上げてきて何気なくふと響子さんに目線を移すとそんなあたし達を食い入るように見つめる彼女の姿





黙って見つめる彼女は拳を握りしめたまま・・・・




そんな彼女に龍さんは思いもかけない言葉を浴びせた


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