激愛
あたしの存在なんて最初からいなかったように振舞う二人



完全に二人の世界が繰り広げられている




なんなのよ？一体全体なんなのよ？なんでこのあたしがこんな屈辱を受けなきゃなんないの？




こんなのまるで・・・・愛人に夫を寝取られた悲しい妻みたいじゃない




あたしをこんなところに置いてけぼりの龍一さんも許せないけど・・・・




もっと許せないのは目の前に居る瞳と言うこの女




許せない！そうやって龍一さんに愛されるのはこのあたしなのに！



あたしのような女こそふさわしいのに！




あんたみたいな一般庶民が龍一さんと釣り合う訳がない




あたしのような女こそ龍一さんにふさわしい・・・



今に見てなさい！このあたしを馬鹿にしたことを後悔するがいい




踵を返しその場を後にすると心を落ち着かせる為に深呼吸する




待たせていた車に乗り込むとすぐにスマホを取り出してある人物に連絡を取る







「そんなふうにしていられるのも今のうちよ」ニヤリと口角を上げると耳元に聞き慣れた男の声が響き渡った






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