激愛
瞳は俺の女だ・・・・なんとしても俺の手で捜しだして見せる



そうだ!森田の力を持ってすれば人ひとり捜しだすことなんざ簡単だ




見つけたら早くこの腕に抱きしめて絶対離さねえ




でも俺はいったい何日あいつに・・・・瞳に触れてねえんだ?




俺にこんな思いをさせる女は後にも先にもあいつだけだな・・・・




今度逢うときは身も心も俺のもんにするから覚悟しとけ!




そんな思いを巡らせていると俺の横を喜一が横切って冷蔵庫に向かっていた



ふわっと香る女物の香水・・・・珍しいな、喜一にも女の影か?




まああいつもなかなかのイケメンだし女の一人や二人いてもおかしくはねえか




でもこの香りには覚えがある・・・・・一体何処で?




甘い柑橘系の香り、男のほうに移るくらいだからかなり香水をぷんぷんさせているのが目に浮かぶ




「喜一さ~んなんかいい匂いしますねえこれ女物の香水っすか「そうか?信吾は鼻が利くなあ」



信吾も気付いたのか散々からかわれてやがる!でもこの香りは確か・・・




「あの女の匂い・・・・・・・あっ・・・響子?」




俺の婚約者である響子の顔が頭を過る




なんで喜一からあの女の匂いが?なんだか嫌な予感だけが俺の頭を駆け巡っていた








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