激愛
それからしばらくは何事もなく毎日は過ぎて行く




相変らず黒覆面集団の監視の目はあるものの敷地内は行動は自由なので基本的には何でもできる




でも・・・・家の中の家事や雑事をこなすともう暇でしようがない




隼人の世話があるからまだこうして過ごしていられるけど・・・・お手伝いさんもいないようだし家事位しかすることがない




「隼人がいなかったらとっくに逃げ出してるよね」




あたしは無心に新聞の広告チラシをくしゃくしゃにしながら遊んでいる隼人を眺めながら思わずそう呟いた




実際問題、隼人に危害を加えられたらと思うと迂闊な行動は慎まなければならない




でも最近の響子さんと喜一君は忙しいのか週末くらいにしか姿を現さなくなった




だから何度逃げ出そうと思ったことか・・・




ここは繁華街からどのあたりにあるんだろう?検討もつかないけどさほど遠く離れてはいないような気がする




まああたしの勘でしかないけど・・・・




そんなすっかり夏の日差しが眩しくなったある日意外なところから連絡が届く







まさかこの時のあたしはこれが龍さんと繋がっているとは思いもしなかった
< 384 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop