激愛
これから逃げ出そうと思ってるのに喜一君が来たら逃げ出せない



どうしよう・・・・絶好のチャンスなのに!




ふと何気なく目を向けるとふいに傍らにある小さなリュックが目に入る




あっ・・・・この荷物を見られたら逃げ出すのがばれるかも




あたしは慌ててクローゼットに荷物を隠すと隼人の寝ているベットの傍に座り平静を装った



すると待っていたかのようにドアが突然開く




ノックも無しに突然開いたドアの前にいたのはタキシード姿の喜一君




あたしの姿を目で捕らえると少しだけ口角を上げた



大股で歩いてくる喜一君



金髪の少し長めになった髪はワックスを付けて遊ばせているのかいつもとは違う雰囲気




ふらつきながらあたしの前に来るとなんの前触れもなく突然隣に座る




ベットのスプリングがぎしっと軋んで喜一君からはお酒の匂いが充満してきた




ベットに座っていたあたしは驚いて一瞬身構えると後ろに後ずさりする




やばい・・・・なんかすごいまずい雰囲気!




嫌な予感が背筋を駆け巡ったかと思う間もなく喜一君が突然あたしの腕を掴む




引っ張られたあたしは喜一君の胸に倒れ込むように抱きしめられた








< 396 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop