激愛
「瞳ちゃんは本当に龍一でいいの?親に捨てられたみじめな男でもいいと思ってんの?」




喜一君の言葉に龍さんの身体がぴくりと動いたような気がした



ここからは龍さんの表情は伺うことは出来ないけど動揺しているのだけはわかった



嫌・・・・嫌、嫌、嫌!



それ以上何も言わないで!




龍さんを苦しめないで・・・!



龍さんを苦しめる人は誰であろうと許さない



あたしは拳を握りしめ喜一君に向かって言葉を発しようとしたけれど龍さんに遮られた



「ちょ・・・ちょっと喜一君「・・・・・瞳、よせ・・・こいつの始末は俺がつける」」




「で、でも・・!」



「瞳は親に捨てられた俺なんかもう愛してはくれないか?」




「そ・・・そんなの関係ない!龍さんは龍さんだよ!あたしは龍さん自身が好きなんだから」




そう答えると隼人を抱きしめたままのあたしを壊れ物のようにそっと抱きしめてきた龍さん



そんな龍さんが愛おしくてなんだかせつなくて・・・・




きゅっと龍さんのシャツを握りしめる




すると喜一君の再びの高笑いに一瞬背筋が凍りついた
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