激愛
「龍の家庭内のことなんて調べるの簡単だったよ、これは本当に偶然だったけど森田の家で働いてるメイドさんが俺の知り合いでね・・・・俺がちょっと色目使ったらかなり頑張って調べてくれたみたい」




「喜一・・・てめえ言いてえことはそれだけか?」



「龍さん?ふふっもしかして怒ってんの?龍さんは俺に怒ったり出来ないよねえ妹の美奈があんな風になったってのに」




妹・・・・・?妹って誰の妹?もしかして喜一君の妹さんのこと言ってるの?



妹さんがいたなんて初耳だけど一体二人の過去に何があったっていうの?




「龍さんが新しい母親との間に何かあるなってのは薄々わかったけどまさか母親と出来てるとは思わないよねえ・・・・だからなんじゃない?親父さんとうまくいかないの」




「くっ・・・・喜一「殴るの?っていうか殴れるの?妹の美奈をもてあそんだ挙句捨てたくせに・・・・お前のせいで美奈は・・・・」




龍さんの声に喜一君の言葉が重なる、ぐっと握りしめた拳を力を込めているのか震えているのがわかる




美奈さんが・・・・喜一君の妹さんは龍さんに捨てられたの?



ずきんと胸の奥が痛みを増す、それよりも何があったのかそのことが知りたいと思った




龍さんはモテる・・・・・とんでもなくモテる



過去に付き合った彼女の一人や二人いないほうがおかしい





でも、わかってはいるけど胸のなかに渦巻く嫉妬心が消えることはなくて龍さんを閉じ込めて置きたいと馬鹿な考えがあたしを襲った
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