激愛
「喜一君・・・・自分の思いを伝えて?」




「瞳ちゃん・・・・それは告白しろってこと?無理だよ響子は俺のことなんか」




「そんなの言ってみなくちゃわかんないしあたしも響子さんの心の中まではわからない・・・でも」




「・・・・・」





「言葉にしなくちゃ伝わらない思いってあると思う・・・・」




響子さんは幼馴染である喜一君を少なからず思っていると思う



それがラブなのかlikeなのかはわからないけど・・・でも




「もう響子さんの為になんでもかんでもするのは辞めたほうがいいよ・・・思いを伝えた結果がどうであれ喜一君は自分自身の幸せの為にも響子さんから卒業したほうがいいと思う」




「それって・・・・響子から離れろってこと?俺には到底「そんなこと言ってない」」




「ただ見守るだけに・・・見守っててって言いたいだけ」




「瞳ちゃん・・・・・」




握りしめた手にぽたりと何かが落ちて、それが涙だと気付いて彼の顔に視線を移す



あんなひどいことをされたのになんだか痛々しくて握りしめた手に力を込める





すると突然耳に入って来たなにやら大きな甲高い声・・・・これは女の人の声?




驚いて身構えていると突然病室のドアが開け放たれた
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