激愛

街灯は付いているけど薄暗い自転車置き場



何台もの自転車が置いてある脇の細い路を歩きながらカギをだそうとポケットに手を入れる



すると何気なく足元を見て遠くに目をやるとなにかがうずくまっていた




なんだろ・・・？あれなにかな？



犬？じゃないよね？もしかして人？



恐る恐る近づくと街灯に照らされて人だとわかった



「・・・・ひっ！」



思わず声を出したのは倒れている人が血だらけだったから・・・・



そっと覗き込むと男の人だってのがわかるしかも若い




綺麗なさらさらの黒髪で目を閉じているけどかなりのイケメンだ・・・ってこんなことしてる場合じゃない！




この倒れてる男の人、さっきからぴくりともしないし・・・これはまずいかも



そう思ったあたしは男の人の肩をそっと叩いた



「もしもし？あの～大丈夫ですか？大丈夫ですか？生きてます？」



尋ねても返事はないしぴくりとも動かないこの男にあたしの焦りはマックスに達する



きゅ・・・・救急車！救急車呼ばないと！




急いでポケットのスマホを手に取ると突然聞き慣れない着信音が耳に入ってきた