激愛
「響子・・・・お前俺に惚れてるっていうけどそれ、本当なのかよ」




「・・・・は?そんなの惚れてるに決まってるし」




「じゃあ俺が一文無しになってもお前は俺を好きでいてくれるか?森田の跡取りだからじゃないのかよ」




「・・・・・!」




「なんでも手に入る金持ちのお嬢様のお前が髪振り乱して病院に駆け付けた・・・・喜一の命が消えそうだって思った時てめえはどんなこと思ったんだよ!それが答えじゃねえのかよ」




龍さんの一言で一瞬にして黙りこくってしまった響子さん



喜一君はそんな響子さんの腕を掴んだまま




人間ってある意味愚かなのかもしれない、無くしそうになって気付く思い




無くしそうにならなければ気付けない思いって・・・・




「響子・・・・お前喜一が傍にいねえと無意識に目で追って捜してんの知ってっか?俺といても心ここに非ずって感じだし」




「・・・・は?」





「いい加減認めたらどうなんだよ?てめえが惚れてんのは親の決めた婚約者の俺じゃなくって喜一だってことをな」





そう呟くとあたしの額に触れるようなキスをして前髪をかきあげた
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