激愛
響子さん達が帰ると龍さんの母親である美也子さんが深い溜息をつくと笑い出す



あたしはそんな少女の様に笑う美也子さんをなんて可愛いんだろうって思いながら見ていた




こんなこと年上の大人の女性に言ったら失礼かもしれないんだけどそう思わずにはいられなくて・・・・




やっぱり似てるな、目元なんかそっくり




龍さんってお母さん似なんだな・・・・なんてことを考えていると再び美也子さんの声が聞こえてきた




「松上商事のお嬢様は一筋縄ではいかない女の子だって聞いてはいたけど・・・・大変なお嬢様ねえ」




「大変どころか・・・・俺は暴れ馬みてえなあいつとあやうく結婚させられるとこだったんだ
ぶち壊して正解だったな」




「あたしに感謝しなさいよ?まあこれ位じゃまだあたしの気が済まないけど困ったことがあったらいつでも来なさい・・・・あたしはあなたの母親なんだから」




「わかった、まあ俺はいきなり現れたあんたを母親だって突然言われても未だにあんまり実感わかねえけどな?」




・・・・え?龍さん?いきなり現れたってどういうこと?



こんなに親密そうで仲がよさそうなのにもしかして逢って間もなかったりするのかな?




龍さんはあたしの疑問に気が付いたのかそれからゆっくりお母さんとのことを話しだす





今回の事件が二人を結びつけることになるなんて思いもしないであたしは龍さんの話に耳を傾けていた
< 450 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop