激愛
「父親に問い詰めたら彼の父親の務めている会社を潰したって・・・」




「地元の名士でもある美也子さんのおじい様が裏で手を回したらしいです、小さな建設会社だったらしく潰すことなんて造作もないこと・・・美也子さんの前から去らなければ何をするかわからないって脅したらしく彼はそれっきり」




「あたしも彼に危害を加えられるのが嫌で嫌々ながらも婚約を承諾して結婚した・・・・
そしてすぐにあなたを・・・龍一を身籠っただけどだけど・・・」




彼のことは一度も忘れられなかった



忘れることなんて出来なかった、あなたのお父様を好きになろうと努力したけど・・・




年々思いが膨らむばかりでいてもたってもいられなくて



「そんなある日・・・・彼が突然現れたの、窓から偶然彼を見つけて・・・・彼はあたしの部屋の窓をじっと見つめていていてもたってもいられなくてそのまま・・・」



「そのまま・・・?「二人はそのまま駆け落ちしたんです、龍一さんを置いて・・・」




秘書の男の言葉がやけに耳に響いてくる



駆け落ち・・・・?俺のことをこの女は置いて逃げたってことか?



俺は、見捨てられた?母親に見捨てられたなんて・・・・



「龍・・・!でもどんな時でもあなたのことを忘れることはなかった忘れられなかった!」




やめろ・・・・やめろよ、



俺はそんなことを聞きたくねえ!




俺は瞳を今すぐ抱きしめたい、声が聴きたいんだお前が恋しくてたまらない・・・
















< 464 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop