激愛
辛さを・・・・悲しみをあたしにぶつけてほしかった



もう一人で悲しまないでって言ってやりたい



あたしになら弱みを見せてもいいのに・・・・



「頼ってくれないほうが辛いよ、どうして?龍さん」



「瞳さん、すまない「は・・・・えっ、」



「今回のことはすまなかった、龍一のせいで大変な怪我をしたそうだね美也子のほうから連絡があって・・・あの子を息子を許してやってほしいんだ」



「お・・・お父さん?!あ、頭を上げてください!あたしは龍さんを恨んではいません!もちろんお母さんも・・・」




そう呟くとあたしから視線を移し窓のほうを見ながら再びゆっくりと視線を移した



龍さんによく似ている横顔はまさしく親子




顔が似ているせいなのか何故だか胸の奥がきゅんと鳴ったように思えた




「家内のこともわたしの責任だ・・・・すべてわたしが悪かったんだ全部仕事のせいにして放り投げてきた罰があたった」




「そんな・・・・」




「今回何年かぶりに別れた妻の美也子と再会して叱られたよ、そんなことしてると大事なものを無くすわよって・・・・結婚は愛するものとするものビジネスとは別だってね」




龍一を生贄にしなくちゃ出来ない仕事なら初めからするな




そう言われてやっと気が付いたんだよ、龍さんのお父様はそう言いながらやんわりと笑みを浮かべていた
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