激愛
「瞳さん・・・・実はあの子に、龍一に逢ってやって欲しいんだ」



「えっ、でもあの龍さんは今何処に「龍一さまは今、神龍の総長室に籠ったっきり出て来てはいません誰が来てもドアを開けようとはしないそうでみんな困ってらっしゃるとか」




そう言って黒いスーツのお付きの人はぽつりと呟いた



神龍の総長室・・・籠ったっきりって?どういうこと?



もしやあたしに罪悪感を感じているとか?



自分のような汚れた人間はふさわしくないとか思っているんじゃ




だったら・・・・そんなことないよって言ってやりたい




あたしだって未遂とはいえ襲われそうになったことだってある



あたしのほうこそ・・・・汚れている




龍さんにふさわしくないかもしれない



でも・・・・この思いを止められることなんて出来ない



逢いたい・・・・逢いたいよ




今、どうしようもなく龍さんに逢いたい




「あの・・・・退院したら真っ先に龍さんに逢いに行きます、約束します」




ありがとう、そう呟くと龍さんのお父様はそっと目頭を押さえて微笑んでいた



< 483 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop