激愛
「総一郎!一体どういうつもりだ?ここに女を連れてくるってことがどういうことだかわかってんのか」




「わかってる・・・・わかってるから連れて来た」




「わかってるって総一郎お前!「俺はあいつを・・・朱実をほっとけねえんだ俺はあいつを守って見せる」




そう力強く俺に語りかけた総一郎



ひとりの女に対してそんな風に言うなんて・・・・お前の口から守って見せるなんて言葉が聞けるとは・・・・




俺はこの時総一郎の気持ちを尊重したいと心からそう思っていた



だから神龍全体で朱実を守ってくれと総一郎から言われた俺はただ黙って頷くしかなかった




あいつを・・・・幼馴染の総一郎を傷つけたくなかったからだ



「あの女、お前のバイクのケツに乗せて来たんだろ?」



「ああ、乗せてここまで来た・・・・」




「ふっ・・・じゃあ総長の女だって噂が広まるのも時間の問題って訳か」




「龍一、すまん・・・・帰るところがないっていうあいつを俺は見捨てることが出来なかったんだ」




そんなことを呟くこの男はあの女に惹かれてるんだなってのは一目瞭然だった




俺はこの女のことを何処か胡散臭い奴だと思いながらも総一郎から引き離すことが出来なかった


この時の自分は本当に馬鹿だとしか言いようがない
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