激愛
すると途中で何かに気付いたように振り返る朱実



真っ白な高層マンションの前に横付けにされた俺たちの車に再び駆け寄るとニッコリ微笑んだ



「ふふっ直君!気を付けてって言うけどもうここあたしの家だし・・・・!それに大丈夫だからもう行っていいよ今日は龍一さんに送ってもらえて嬉しかった~それだけ言いたかったの!
じゃあね」




そう言葉を放つと風にあいつのおさげ髪が揺れる



手を振ってマンションへと入って行くあいつを俺たちは見送った




「龍!あいつがマンションに入るまで見送るんだぞいいな」




総一郎にそう厳命されたからあいつがマンションに入るのを目で追った




ったく・・・・どこまで過保護なんだよ



神龍の総長さんが聞いて呆れるね、今までの女だったら送り迎えなんて絶対しないだろう



まあ、それだけ朱実に惚れこんでるってことか・・・




「でも総長って本当に朱実さんのこと好きなんっすねえマンション入るまでちゃんと確認しろだなんて・・・・」




「そうだな、まあ俺が見たところまだキスすらもしてねえんじゃねえかと思うぞ」




「・・・は?マジっすか?あの総長が?あ・・・・ありえねえ」




直とそんなことで車内で盛り上がっていた俺たちはふと何気なくマンションの入り口を見る





それはあっという間の出来事だった
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