激愛
中は思っていたよりも広く綺麗だった



ソファやテーブル、奥には台所や冷蔵庫があって仮眠程度なら十分出来そうだ



フロアの真ん中にはラグマットのようなものが敷いてありガラの悪そうな男達が数人煙草を吸ったり酒を飲んでいた




辺りには缶や瓶が転がっている



何人かの男は目がとろんとしていてまるで焦点が合っていない




もしや、薬でもやってるのか？ならこの人数でも俺一人で楽勝だな



そんなことを思いにやりと口角を上げた




俺がゆっくりと歩いて行くと足元にあった空き缶を蹴とばした



壁に当たるとそれが合図になったかのようにその場にいた皆が振り返る




「だ・・・誰だ！」　　「ああ？誰か来たのか？」




ふっ馬鹿が！・・・・ドアを開けた時点で誰か入って来たって普通わかるだろ？




この黒陀って・・・たいしたことねえな




ひょっとしたら直と二人で黒陀潰せるかもな



そう思いを巡らせながらあいつの姿を捜した、もしや何か酷い事されてんじゃ？




間に合わなかったのか？焦りながらも俺は一際目立つ赤いソファに目が留まった
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