激愛
「そんなに気になるんならなんで名前聞いとかなかったんだよ~」



「・・・・あ?」



病室であいつが行ってしまってから喜一に散々言われている俺



あの女の学校を調べろ!そう言ってはたと気が付いた



「名前聞いてねえし・・・・」



「マジで?助けてもらった恩人の名前聞いてねえなんてお前馬鹿なの?ねえ、馬鹿?」




「う・・・うるせえ!」




喜一に散々言われたが名前を聞かなかったのは理由がある



何故かあいつにはまた逢えるような気がしていたから・・・・



「喜一!草の根分けても絶対捜して見せるからな・・・!」



そう言い放つ俺に笑い出す喜一



怪訝な表情を浮かべる俺を見つめてこいつが語りだした



「龍一がそんなにひとりの女に対して執着みせるなんて初めてじゃん、そんなにあの子が気に入った?」




「気に入ったっつうか・・・・俺に向かってあんな風に喰ってかかって言ってきた女初めてなんだよ、気に入ったというよりおもしれえって感じ」




「ふう~んおもしろいねえ・・・・」にやりと含みのある笑顔を浮かべる





あの子えらい男に掴まっちゃったね・・・喜一が微笑みながらぽつりと呟いていた

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