Last☆boy ~ある日突然の同居生活~
「お、おい!ホントに泣くなよ!」
「だって…」
抑えていた涙が止めどなく溢れてしまった。
ぬぐってもぬぐっても
止まらない。
こんな、初めて会った人の前で泣きたくなんかないのに。
1回、出ちゃうと涙って全然、制御できなくなるんだね。
「…とりあえず、お前こっち来い」
「え?」
急に腕を掴んでスタスタと歩き出すその人。
私は状況が飲み込めず、どうすることもできなかった。
とにかく腕をひかれ、連れてこられた場所は一軒の家だった。
「いいから入れ。」
「あの、ここって…」
「俺んちだ。泣いてる女、外で連れてたら目立つだろ。」
そう言って、彼は有無も言わさず、私を家へ押し込んだ。