犯罪彼女
「別に、とって食う為にここまで君を連れてきたわけじゃない。君を殺したいなら私は自分の手を汚さずに殺すし、そもそも君を恨んでいるわけではないからね」

俺の思考を読み取ったのか、女はそう言った。読み取れるわけもないけど。

「何が目的かってのは、ちゃんと最初に言ったでしょ。手伝ってほしいことがあるって」

手伝ってほしいこと。
この女が俺に?

「こんな状況だけど、君にはちゃんと選択肢をあげる。君の好きなように選んで。
さて、ここからが本題だ」

女は一呼吸置いてから話し始めた。
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