犯罪彼女



「すーちゃんって料理上手いよね」

土鍋で炊いた野菜。
千葉が旨そうに食べる姿を見て、さっきまで感じていたイライラが軽くなる。

「鍋を不味く作れるやつなんていんのかよ」

「鍋に関わらずだよ。君の料理、私は好きだ。愛を感じちゃう」

「それはおそらく気のせいだ」

俺も座って同じ鍋を突ついた。
コタツが温かい。二人で使うには少し狭い気もするけれど。

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