犯罪彼女

「なあ千葉」

「ん?」

「……明日、仕事か?」

「明日ねぇ。昼からあったかな」

「ふーん」

「なになにー? あ、もしかしてムラムラしてるの? 仕方ないよねぇ、私可愛いし。
私が男なら、私みたいな可愛い女の子、鎖つけて檻の中に閉じ込めて毎日を暮らすかな」

「女の子って年齢かよ」

「それは言っちゃだめだよ、すーちゃん。全女性に謝らなきゃならなくなる。
そもそも女の子はいくつになっても女の子なの。そういうもんなの」

楽しそうに話す千葉の話を聞きながら食べていると、いつの間にか鍋が空になっていた。

< 36 / 256 >

この作品をシェア

pagetop