犯罪彼女
「デート邪魔されただけでここまでやんの?」
「……うるさいな、どうだっていいじゃん」
「ここまで愛されるなんて、須磨くんは本当に幸せ者だね。
……あ、もちろん皮肉」
「やっぱり私、あんたのこと嫌いだ」
「僕は結構君のこと好きだけど」
「薄っぺらいなぁ」
「君と同じだ」
意識が朦朧としていく中、楽しそうに話す二人の会話が聞こえた。
千葉と呼ばれた女と、眼鏡との会話だ。
それを耳にしながら、否応なく眠りにつかされた。