犯罪彼女
「……ペンギン残念だったな」
「そうだね、せっかく来たのに」
「また来年行くか」
俺が言うと、千葉は空に向けていた目を勢いよく俺に向けた。
「ら、来年も一緒に行ってくれんの?」
「頑張りゃ休みくらいとれるだろ」
千葉が横から抱きついてきた。
外だけど周りに人はいないからいいか。
俺は千葉の頭に手を置いた。
「来年が楽しみだ! 忘れないでね!」
千葉がさっき以上に目を輝かせる。
口には出さないけど、すごく可愛いと思った。