キャッツテール
女は怖い。


時々、本当に時々そう思う。


こんなにはっきり物を言ってしまう。


というか、こんなことを思っている。


「うん、その子、その子」


否定しないあたしも女。


「あーね。噂は聞いてたけど本当に付き合ってたんだー。あんまり長くなかったのかなー?一緒にいるところ見たことない」


那智はまた俊希くんに目を移す。


「あたしはサッカー部のマネから聞いた。応援とか来てたらしいよ」


「だったら、確実だ」


ボールを運ぶ清水はひとり、またひとりとかわしていく。


そして、力一杯ゴールに向かってボールを蹴った。


次の瞬間にはゴールが揺れていた。


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