【完】狼様の最愛。
お祖母ちゃん達は、私が動物と話せるということも、全部知ってるらしい。
それを含めて、お祖母ちゃんは私の為にと、早々に引っ越しを済ませたと言った。
私を朝早く起こしたり、しつこく行き場を聞いてきたり、厳しく私を叱ったのも、
お母さんの代わりになるようにと思って、したことらしい。
全部、私の為だった。
お祖母ちゃんは常に、真っ直ぐに正面から、私を見ていた。
お祖父ちゃんはあまり喋る機会が無かったけど、決して、私を歓迎してないわけじゃなかった。
「亜希がいのぅなって、……最愛、寂しかねぇが…?」