【完】狼様の最愛。
そもそも、何故ヒルナが人間の姿をしているか。
その理由は、昨日の夜に遡る……。
「はぁ!? 人間として、学校に潜り込む!?」
「うるさい、マンタ。」
ヒルナとの会話を終えた俺は、日が落ちて暗くなった道を歩き、さっきの麓まで戻って来た。
最愛はもういなく、どうやらマンタが入口まで送って来た様子。
最愛が部屋に入るのを見届けた俺は、ヒルナとマンタが揃い次第、口を開いた。
「明日から、最愛と同じ学校に行く。」
真っ先に口を開いたのは、マンタ。
「は……? どうやって?」
「人間として、上手く潜り込む。」