【完】狼様の最愛。








「俺が好きなのは、昔も今も、ずっと最愛だけだ。」








また近くから香る、アオイの匂い。





でもさっきと違って、今視界に映るのはアオイの制服。



後ろからじゃなく、今度は前から抱きしめられていた。






「……じゃあ、雛ちゃんは……?」



「雛は……、家族? 友達? 幼なじみ?」





「いや……仲間だな。」





しばらく考えて、アオイが出した答えは“仲間”。





アオイには動物の仲間がいて、人間の仲間もいるんだ。





「……ずっと昔からいるから、雛は俺のこともたくさん知ってる。だけどそこに恋愛感情は絶対に無いし、キスとかも絶対しねえ。」








< 151 / 376 >

この作品をシェア

pagetop